東シナ海ガス田問題…日本は既に負けている?

「日中首脳会談 ガス田具体策なし 早期解決は確認」(MSN産経ニュース→http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/071229/plc0712291108003-n1.htm

日中間に横たわる懸案の一つ、「東シナ海ガス田問題」(Wikipedia記事→http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E3%82%B7%E3%83%8A%E6%B5%B7%E3%82%AC%E3%82%B9%E7%94%B0%E5%95%8F%E9%A1%8C)。今回の福田首相訪中においても当然話題に上ったわけですが、早期解決を目指すとしながらも、具体策は何も決まらず…という事で、肯定的に評価するならば「わずかだが前進」になるんでしょうが、否定的に評価すれば「中国に体良くあしらわれた」となるのではないかと個人的には感じています。

そんな中、飛び込んできたのが、このニュース。

「中国軍機が集中飛来 ガス田上空、2日間で40回超」(朝日新聞記事→http://www.asahi.com/international/update/1230/TKY200712300153.html?ref=rss

今年9月11日に20回、翌12日に23回、中国軍の爆撃機「轟炸6型」(旧ソ連製爆撃機Tu-16バジャーを国産化したもの)がガス田上空に飛来、これに対し航空自衛隊は那覇基地所属のF-4EJ戦闘機が11日に4回、12日は8回、スクランブルを掛けたようです。

※轟炸6(H-6)型爆撃機→http://ja.wikipedia.org/wiki/H-6_%28%E8%88%AA%E7%A9%BA%E6%A9%9F%29

以上の事から、マクロなものからミクロなものまで、種々の問題点が浮かび上がってくると思います。以下、個人的に気になるものを幾つか列挙してみたいと思います。

①資源開発着手が早い
そもそも論になりますが、この海域の資源調査を中国側は30年以上前から行っていたようで、また1999年には、中国側海域の平湖ガス田で実際のガス生産も始まってしまっています。日本側の遅れは大きいと言わざるを得ません。

②他国との利害対立リスクへの対応
問題の海域は正に日中中間線の境界部分。日中双方にとって「相手国を刺激したくない」という思いは程度の大小こそあれ、あったはずです。しかし中国は開発を進め、日本は開発できなかった。これは想像になってしまいますが、中国側は「日本の反発を招いても、対応可能」と判断し、その為の具体的対策を逐次打っていったのではないでしょうか。

③軍事力の誇示も怠らない
ガス田周辺海域には、中国海軍の艦隊(最新鋭艦を含む)が展開し、警戒を行っているようです。また、上記朝日新聞の記事で明らかになったように、空軍機も投入して日本側の対応能力を探るような動きもとっています。実際中国側が2日間で43回空域に侵入したのに対し、日本側は2日間で12回のスクランブル。全ての侵入機に対して十分な対応が取れたのかは大いに気になるところですし、一方でこの空域における航空自衛隊の活動能力限界について、手の内を明かす結果になってしまったのではないかという危惧もあります。

今回の日中首脳会談で、日本政府は関係改善方向に進んだという判断をしているようです。もちろん対話や交流による関係改善も当然重視されるべきでしょうが、資源や領土という国益に対してどのように行動すべきかという点で、日本には中国と比べて脇の甘さが目立つように思えてなりません。

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